Posts Tagged ‘エゾクロテンのすむ森’

ふしぎな安心感

今期1番の吹雪だ。ゴーゴーと山がうなるような音を立てている。木々たちが、しっかりと風を受け止めてくれている。 カシワの木などは、強い力が加わると幹の付け根から枝を落として身を守る。 枝にしがみついていた大小の雪球が、バキ […]

世界最小のハンター

新雪の中から突然矢のように飛び出すキタイイズナ。右に左にしなやかに飛び跳ねて、再び雪の中へもぐりこむ。 まるで雪の中で泳いでいるようだ。逃げている獲物の後を追う途中のようだ。 必殺イズナ落とし。追われるネズミ達は震え上が […]

数分の出来事

穏やかな晴れた朝を迎えた。空には霞がかかり朧月が見える。気温は-16℃だ。忠別川湧水場へ向う。 川にさしかかった所で太陽が上がり始めた。 回りの雪景色は薄青色から黄金色に染まる。川面からは湯気が上がり、空気中の水分が凍り […]

森の中に潮騒が聞こえる

連日吹雪。最低気温もー13℃と寒い。森の中に入ると、風を避けてくれている木々の上部がしなりながら押し寄せてくる。 その音は潮騒のように聞こえる。そして、頭の上を通り過ぎていくたびに大量の雪を降らす。 こんな嵐の森で生き物 […]

てんてんと変わる天気

晴れていた空が一転。雪のカーテンが、揺れながら近づいてきた。空を見ると太陽の 光の中から、雪が上下左右に湧き出しているように見える。見てる間に全身雪だるまだ。 5分ほど経つと雪は止み、木々の枝に綿のように積もった雪が、白 […]

すでに見つかっていた

森の中を散歩していると、生き物達の足跡やサインポストを見つけるが,姿を見ることは難しい。 そんな中、エゾクロテンの新しい足跡をたどっていくが、なかなか見つけることが出来ない。 一休みしていると、森の奥からじっと見ているエ […]

森を育てる

ミヤマカケス、森の中ではよく見かける鳥だ。雑食で秋には木の実を頬に詰め込み.厳しい冬に備えて、地面や木の幹枝の隙間などに沢山隠し、冬の間の生きる糧とするが。 あまりの数に忘れられてしまう木の実は、春に芽を出し、中には大き […]

船を掘る鳥

北海道と東北の白神山地にすんでいる、日本では最大のキツツキの仲間だ。 大木の幹を縦に掘り進みカミキリ虫の幼虫、アリなどを食べて木を食害から守る役目をしている。 その形を見てアイヌの人たちはチプタ・チカップ(船を掘る鳥)と […]

フロストフラワー

午前六時。星々がゆっくりと姿を消し、東の空が明るくなり始めた。晴れ渡った空には 風も無く、放射冷却で地上のものはことごとく凍てついている。 太陽が顔を出し、凍りついた地表を照らしたその時、一面の氷の表面が、 あちこちでダ […]

時が止まる

        大雪山旭岳の麓に幾本かの沢がある。中でも奥深く延びているピウケナイ沢を上がってみた。 大きな木々が沢の斜面にしがみつくように生えている。沢づたいに歩いていくと、エゾ […]