森の中に潮騒が聞こえる

連日吹雪。最低気温もー13℃と寒い。森の中に入ると、風を避けてくれている木々の上部がしなりながら押し寄せてくる。
その音は潮騒のように聞こえる。そして、頭の上を通り過ぎていくたびに大量の雪を降らす。
こんな嵐の森で生き物達は風を避けて行動しているのが、真新しい足跡から見てとれる。
枝に着いた雪球が不自然に動いた。よく見ると、エゾモモンガが体に積もった雪を振り落としている。
大量の雪が降り一瞬姿が見えなくなったが、それが止むともう姿を消していた。

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