Archive for 8月, 2012

毒は美味しい?

   エゾトリカブトの青紫色の綺麗な花が咲き始めた。古来の烏帽子に似ていることや、鶏の鶏冠(とさか)に似ているかぶりものから名前がついたようだ。  芽吹きの頃にはセリ、ニリンソウ、ヨモギ等と似ているため、誤食により、死者 […]

火の壷

  大気が不安定で、激しく降る雨も、ようやく止んみ、青空が出始めた早朝。雲が紅色に染まりだし、稜線から日が昇り始めた。大気の密度や温度差でゆらゆら揺れながら、次第に色を変えていく太陽。まるで窯で焼かれている壷のように、次 […]

そら恐ろしい声が

  湖畔の夜の森。昼間、眠りに就いていた生き物たちが、活動し始めた。藪の中でカサコソと、音が聞こえてくる。次にガサゴソと、強めの音が聞こえてくる。次にザザガサガサと、一段と大きな音が聞こえてくるたびに、ビクビクする。そし […]

逞しく

  森に囲まれた湖畔は、森と水辺に生きる両方の生き物たちを見る事が出来る。その中に巣立ちを終え、大きくなったオシドリの子供たちが泳いで来た。雛の巣立ちはまだ飛べない状態で、高い木の巣から飛び降り、水辺に向かう逞しさ。大き […]

秘密を見た

  湖畔の水草に覆われた場所に、カイツブリが潜水しては、思いがけない距離から、魚を咥えて出てくる。水中では、かなりの速さで泳いでいるのが分かる。その秘密を見る機会が訪れる。魚捕りに一段落したのか、毛繕いを始めた。そして体 […]

夜明のハウリング

  夜明け前の湖畔。2羽のアオサギが追いかけるように低空で、右に左に飛ぶ。長い翼の先端が、べた凪の水面に触れる様子が、楽譜になって見える。アドリブで譜面を書きながら、だみ声でグギャーーオギャーーとハモる声が、何とも美しく […]

目が回る忙しさ

    小雨の降る中、湖畔の草むらにイワツバメが群れでやって来た。二番子の巣立ちが真近だ。親は忙しそうに、草むらの上を鋭角に急旋回しては猛スピードで飛びまわり、虫を捕らえる。動体視力と運動能力は抜群だ。見ていると目が回る […]

水羊羹

   早朝。ダム湖畔の岸に下りてみた。風のない湖畔は鏡のように、景色を映している。今年生まれた鴨の若鳥が、水羊羹を菓子楊枝で切るように泳ぐ。ザックから飲みかけの生温いお茶を取り出す。水羊羹を食べるのを想像しながら飲むと、 […]

露天風呂

   頭の上に覆いかぶさるように垂れ込む厚い雲から、雨が降り続く。午後5時を回ると、暗くなり始めてきた。沢沿いの道を下っていく。蒸し暑くなり、汗が粘ってべとべとだ。沢の水で汗をぬぐおうと、岸に下りる。露天風呂のような溜ま […]

風と雨と雷

   風を伴い、激しく降る雨。おまけに雷。樹林帯まで下がる。やはり森の中は、風雨を受け止めてくれるので、安心感がある。滑りやすいので注意しながら歩いていると、足元にゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、ミツバオウレンなどの小さな […]