Archive for 10月, 2012

嵐の去った朝

   夜半。突然風が強まり、誰かが車を倒そうと揺らしている。今度は車の屋根に、たたきつける雨音。そして窓に閃光が。ラジオ番組で、盛り上がる出演者の声の上に「番組の途中ですが、大雨、雷、竜巻などの警報、注意報が出ています。 […]

始まる紅葉の中

   今朝も秋雨。ひと雨ごとに、気温が下がっていく。標高の低い山でも、ウルシ、エゾヤマザクラ、ナナカマドの赤や、イタヤカエデ、シラカバ、カツラなどの黄色が、ようやく染め始めた。あれほどにぎわっていた森の中も、南へ渡って行 […]

たくましくなった

   天気が不安定で、閃光と共にゴロゴロと落雷が鳴り、盛り上がってきた。ガリ音が入るラジオで明日にかけ、山間部が雪になると言っている。山を下りて様子を見る事にした。駐車場に着くと、あたりは暗くなってきた。雨のせいもあり日 […]

あ!飛んだ

3    3日続く穏やかに晴れた天気。気温が上がり、エゾイソツツジの葉が琥珀色に色づいた中で、虫たちが活発に動き出した。3ミリほどの子蜘蛛たちが、そよぐ風に合わせて、凧を揚げるように幾本もの糸を、藍色の空へ繰り出す。2~ […]

朝焼けの中

   午前5時。晴れ渡る南の空に一番光っているのは木星だ。昨日の寒さから比べると、暖かい朝だ。30分ほど経つと明るくなり始め、空が赤く焼けてきた。色温度が極端なので青と赤の世界が広がる。  ナキウサギが、景色を一望する岩 […]

なまら寒いはず

   早朝、寒くて目が覚めた。トイレに行こうと外に出ると震えてしまい、ダウンを着込んで再挑戦。霜に凍りついた辺りの景色が、砂糖をまぶしたようだ。  朝飯の準備もプレヒートをしないと火力が上がらない。お湯が沸くまでそこいら […]

かじかむ手

  午前中は大気の機嫌が悪く、コロコロ変る天気。気温も下がり、もう冬の防寒着が必要だ。かじかむ手に息を吹きかけて、紅葉を眺めていると、オコジョが足元から現れた。私を気にする事も無く、キョロキョロしながら、通り過 […]

冬支度

 朝の気温が5℃と一桁になってきた。吐く息が白い煙となって、吸い込まれるように、カムイミンタラの紅葉の中に消えていく。最高峰の旭岳の初冠雪は近い。雲海に覆われた下界は、霧で覆われているようだ。  岩肌に日が射しだすと、ピ […]

絶妙なバランス感覚

   エゾオヤマリンドウの咲く中を、シマリスが尾を立てて飛び回っている。なんだか走りづらいように見えて、見ていると思わず笑っててしまうが、リス自身はごく真面目だ。  生きものたちがそれぞれ備えたバランス感覚。障害物の多い […]

基本姿勢は

   嵐の過ぎ去った朝は、急に涼しさを増した。朝露の中、太陽が上がり始めて森が光りだす。シマエナガやコガラの群れが飛び交い始めたが、地鳴きと呼ばれる小さな声しか出さないので、森は静かだ。   少しづつ色づき始めている森の […]