嵐は夕方になってもやまない。暗くなった森の中では、いつもなら夜行性の生き物達が活動する時間帯だが、 この吹雪では活動できないだろうと思うのは,人の都合で考えてしまう。 生き物達はたくましい。エゾモモンガが吹雪の合間を縫って,食べ物のある木に向かって尾をぐるぐる回しバランスをとりながら上下左右に飛んできた。人の乗る飛行機なら欠航だ。 体の中にエネルギーを溜め込めない小さな生き物達は、餓死してしまうのだ。生きるために必死だ。 到着した木の枝でひと休みするエゾモモンガの体の上に降る雪雪。
小林明弘
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