子育て真っ最中

寒い日が続き、ふきのとうが道端にようやく顔を出したばかりで、道路以外は多くの雪が残っている放牧場。
 丘になった放牧場の雪の上にキタキツネが寝ていた。こちらの気配に耳だけは動かすが、身じろぎもせず眠り続ける。
 晴れていた空から小雨が落ちて来た。二百メートルほど離れたところの雪の中から、もう一頭のキツネが現れて、ゆっくりと丘の奥へ消えて行った。

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