花模様の足跡

嵐の去った森の中は何事もなかった様に静かだ。歩き回っていると20cmほど積もった新雪の中から折れた小枝が突き刺さる様にあちらこちらに見えるので、嵐の凄かった事が分かる。沢にせり出す雪庇の先が鋭い刃の様になっている。ハンノキの幹の根元から足跡が放射状に付いている。誰かが住んでいる。近づいて見ると、桜の花弁の様な足跡が付いている。

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