音もなく

   昨日の嵐から一転、気温はプラス。雪が解け出し青空が空一面に広がり、春を思わせる天気だ。そんな中ラジオで多くの被害の出ている地域を伝えている。ここも一気に積もった雪の重みで耐え切れずバキバキと音を出しながら枝が折れ、鈍い大きな音とともに地面に落ちてくる。危険なので森に入るのを、夕方まで待つ事にした。
 午後3時50分。西の稜線に日が沈みだすと同時に東の稜線から赤い満月が現れた。そろそろ夜に活動する生き物達が動き出すころだ。暗闇に目が慣れてくると、月明かりで周りの様子が良く見えてくるものだ。と大きな影がトドマツの木々をかわしながら音もなく現れた。フクロウだ。狙うはモモンガやネズミたち。入り組んでいる木々の間を平気で飛び回る凄さに感心する。

 

 

Leave a Reply