迷子

 

   低気圧の通過した後、晴れ間がのぞき、お穏やかな晩秋の気配を感じる湖畔。水草の中から見慣れない鳥が出てきた。真っ黒な体に、額から嘴にかけて真っ白なオオバンだ。
 この時期、本州などの結氷しない沼湖あたりでは、越冬の渡りで数多く集まり、それほど珍しくない鳥だが、ここではほとんど見かけない。低気圧に巻き込まれて来たのだろう。1羽で寂しそうに水草の種をついばんでいる。

 

 

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