オニグルミの実は何処に
早朝、ラジオを聴いていると、北海道の太平洋側を通過する台風の影響で、飛行機や鉄道の運休を伝える、女性アナウンサーの優しい声が流れてくる。ここ内陸部は、今のところ強い風は吹いていないが、昨夜から降り続く雨で林道が川のようになっていた。
秋の恵みは山葡萄がまあまあ、コクワは少なく、ドングリも少ない・・・などと調べて歩き回っていて、オニグルミの実が全く無いのに愕然とする。すでにネズミやエゾリス達が、冬を過ごすために貯めこんだのか。凶作なら彼らにとって厳しい冬になることだろう。
クルミの木の下で落ち葉を掻き分け、実が無いかと捜していると、エゾクロテンがひょっこり現れた。傘の中の私の顔を覗いて走り去る。相変わらず軽やかなスキップだ。黒毛だったところに茶色のさし毛が入って来ている。
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