あきれ果てる

    湖畔のけもの道をたどって行くと、湿った土の上にクマやシカ、キツネなどが足跡を残している。突然走り出し、逃げて行くエゾシカに出会う。「ここは人が通ると困るんだけど…」と言いたそうに、振り返って私を見ている。この道は野生動物専用道路だ。
 人が作り、使う道路は、高速で車を走らせ、侵入する野生の生き物達を容赦なく跳ね飛ばし、おまけに煙草、空き缶、ゴミの入った大袋がポイポイと投げ捨てられる。その脇に、日本語と英語でゴミの投げ捨て禁止の看板が、蛍光塗料で大きく書かれている。

 

 

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