会いたくないが嬉しい

  沢筋のミズバショウの群落に、真新しい羆の足跡、食べ跡、糞の3点セットで揃っている。まだ近くにいるに違いない。ここは羆の住む家のようなもの。羆から見ると、断り無しで不法侵入している立場だ。ましてや山菜を採るものなら盗人だな。などと思っていたら、急斜面の藪の中から羆が現れた。若い個体だ。冬眠中、脂肪を使いはたしたか、この時期は痩せて見える。体重は200kg頃かな。姿勢を低くして藪の隙間から、写真を撮るシヤッター音に気づいて、こっちを見ている顔がかわいらしい。羆は目が良くないが、音や臭覚には優れている。クマに会ったら死んだ真似や、木に登れと先生に教わったのを思い出した。

 

 

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