夏坊主

   クマイ笹や枯れたヨモギ、オオハンゴンソウが行く手を阻む中、歩きやすい場所を見つけながら、エゾクロテンの家に向かう。足元には夏坊主(ナニワズ)がかわいらしく黄色い花をつけている。夏に葉を落すのでこの名がついたようだ。雪の残る場所に出て一息。再び笹のジャングルの中を進むと、広い雪の斜面に出た。大きなトドマツを目印に進むと、葡萄蔓の家の前に着く。「いるかなー」と声をかけると、エゾクロテンが顔を出した。3頭いたが1頭だけだった。ねぐらは不定期に使うので留守の時もある。

 

 

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