春が遅れる

   昨日。道東に住む友人から、こんな大雪初めてだ。全てが白く染まり。野鳥や小動物が雪のついた木々で飛び回り、良い写真が撮れているよと、連絡が来た。
 
 私も早起きして森へ向かう。快晴の夜明けだ。紫色から朱色に変る空へ、吐く息が吸い込まれるように流れていき、気温がさらに下がって行くのがわかる。行く途中、石狩川の流れに沿うように渡り鳥たちのコースになっているところがある。ヒヨドリ、ムクドリ、もう少したつと南半球から繁殖のためにやってくるシギ類でにぎやかになる。
 太陽が上がり、クワックワックワッと鳴く声が大きく聞こえて来た。見上げる上空を、オオハクチョウの群れが北方面へと黄金色の光の中を飛んで行く。中継地は浜頓別にあるクッチャロ湖だ。コハクチョウの姿ははまだ見えない。
 旭川近郊の田んぼに降りて落ち穂をついばむにはまだ早いのを知っているのか。コハクチョウの渡りのコースは、オオハクチョウと異なり、朱鞠内から稚内大沼経由だ。今年は雪が多く春はまだ遠いと、野生の生き物達も知っているようだ。

 

 

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