何処にいるのかなエゾモモンガPteromys volans orii 

 

天気はよいが、日中の気温-7℃。ワカンをつけて森の中を探検する。
北国の普通に見られる森の中の風景。
エゾシカやキタキツネ、エゾクロテンの足跡がついていて、彼らの行動がある程度予測できるが、
予測不能のほうが多い。
そこは人の考えが及ばない世界だ。

足を止めて耳をすませば、生き物の気配がする。群れで移動しているシマエナガやコゲラが飛び去り静まりかえると、
ハンノキの梢から小さくジジジと小鳥の地鳴きのような声が聞こえてくる。鳥の姿は見えない。
近づくと止み、離れるとまた鳴き出す声。
モモンガだ。今時期は恋の季節。♂は♀を求めて遠くからやってくる個体もいる。
何日もメスとの出会いを待つ。きっと近くに♀の住む巣があるのだ。
日が落ちた森に、♀を追いかける♂が、すぐ後について滑空する。
この写真の何処にエゾモモンガがいるかわかりますか。

小林明弘

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