もっこり積もった雪の中から

吹雪や闇夜などで視界が利かないときに、迷子にならないように、ミズナラやカツラなどの、大きな木を目印にして森に入っている。
身長の倍はある高さの、大きく張り出した枝をくぐりぬけて通るたびに、手が届く高さになってきた。
今季の冬は、雪がたくさん降ったもんだと実感する。
沢をのぞくと、大小の石の上に、和菓子店の商品ケースに並ぶ、団子や大福、まんじゅう、桜餅にウグイス餅、ウイローだ。
おいしそうに見える沢に降りて見ると、わずかに見える沢の流れの中から、ビッビッとピリピリチュリリーと鳴き声が近づきながら聞こえた。
と思うまもなく、スズメより少し大きい黒い鳥が、雪菓子しの上をつまみ食いをしたように、胸に雪粉をつけて飛び跳ねてきた。
イワトビペンギン?デビルマン?

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