大事に抱えた食べ物

昨日は低気圧が通過してひどい嵐だった。夕方小枝が折れて散乱する森に入る。エゾモモンガの観察小屋に着くと、すでにハンノキにやってきていた。天敵の多いエゾモモンガたちは、危険をおかして地上に降りて雪の上を動き回ってる。生涯木上生活をするはずだが。
よく見ると、昨日の嵐で食べ物となる多くの花穂が落ちている。エゾモモンガたちは、大事そうに抱えて、木に上がることなく、クマイザサの影で食べ始めた。
ハンノキの木の枝を見るとまだ花穂が残っていて、安全に餌をとることが出来るはずなのに。ましてや人なら危険極まりない場所では、のどを通らないはずだ。エゾモモンガの生きる力を感じる。

小林明弘

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